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トランシルヴァニア ステージ・フォト!!     NEW         

ノイズと舞踏のコラボ・イヴェント“トランシルヴァニア ”のライブ画像を公開!                  

出演:細田麻央(舞踏)、伊藤 まく(Electronics、Piano、Violin)、SACHIKO(Voice、Viola)。舞台装置:コウソク

東ヨーロッパの吸血鬼や白ひげ公伝説をテーマに繰広げられた、舞踏/パフォーマンスとライブノイズ演奏の競演の全貌が今明かされる!!

そのひんやりとした音像と、狂おしい肉体の乱舞が出会ったところにたまさか生まれたものは何であったのか??? 

[“トランシルヴァニア ”(produced by 伊藤まく)/2003年8月29日/at 武蔵小金井アートランド/撮影:THERE、石川雷太 ]

 

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トランシルヴァニアの彼方へ  

舟沢虫雄/舞踏音楽家?

 

■ 冒頭、深いディレイやモジュレーションのかかったSachiko氏の ささやくような掛け声が響き続ける。 そして、鈴が鳴り響く。伊藤まく氏のラップトップから、Sachiko氏の手から。 この時、会場にはスモークマシンは無かったはずだが、 音によって会場は霧に包まれる。 音によって、コンクリートの壁は消失し、行き場の無い彼方、 霧の彼方が現れる。

■ 舞踏家、細田麻央氏がゆっくりと、不思議な明朗さと、 何かしら決然たるものを持って現れる。 一枚一枚、天井から下がる白い布を体に巻き込んでいく。 天井から布がはがれる時の、両面テープのビチビチ、という生音が、 ラップ現象のように聞こえてくる。 布は天空なのか。ただの布なのか。エクトプラズムなのか。 天空の羽衣が物質に堕落して布になったのだろうか、 布が堕落してエクトプラズムになるのだろうか。 やがて伊藤まく氏のラップトップから、 もはや鈴の音ではない鈴めいたノイズが降り注ぎ始める。

 

■ ブルース。といってもビートらしいビートはない。 だが、伊藤まく氏の弾くアコースティックピアノの和音の動きから、 確かにブルースである事が伺える。 Sachiko氏のヴィオラは、ギシギシとなにやら暖かい苦悩とでも言うような 異音をしきりに奏で、時折ピアノとの協和音にとどまったかと思うと、 再び暖かい苦悩に飛び立っていく。        爆音、轟音は無い。 これをノイズと呼ぶべきか、ブルースなのか、フリージャズの 系譜に入れるべきか、現代音楽の範疇なのか、 音楽に何らかのレッテルを貼りたい人々にはもどかしかったのかもしれない。だが、確かにこの時、音楽は生成していた。生きていた。

この時も、伊藤まく氏の閉じられたラップトップから、 鈴めいた何かがかすかに鳴り続けていた気がする。 機材のノイズなのか、幻聴だったのか、 あるいはコンクリートの霧の向こうで何かが鳴っていたのか。

 

 

 

■ 突如音量が上がり、フィルムのカットバックのような時間の流れに変化する。 ノイズ。 ラップトップ、ビオラが周波数帯域を棲み分けることも無く、 ただひたすら密集した中高音で空間を埋める。 埋まらない低音の隙間を、細田麻央氏が駆け抜ける。

 

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■ 照明が暗転し、客電が灯る。が、それが公演の終わりでは無いことが すぐに了解される。かすかに見える真っ暗な舞台で、 Sachiko氏の声がディレイの彼方から誰かを、何かを呼び続けている。細田麻央氏が、まさに充実した、空間そのものを着込むような身振りを している。この真っ暗な充実した空間を作るために、それまでの音と踊りが あったのかと思わせる瞬間。

そして深い闇が残された。

 

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舞踏音楽家?/舟沢虫雄さんの作品は、近日 japanoise.shop に出品されます。こちらもお楽しみに